プリンター

パソコンを持っている人なら誰でも持っているといっても良いプリンターですが、ほとんどの人がインクジェット式のプリンターなのではないでしょうか?

筆者は自分の都合上、インクジェット式よりもう1つの別のタイプである『レーザープリンター』を使用しています。

そこでまずレーザープリンターについて簡単に説明していこう。

レーザープリンター

まずはレーザープリンターというものだが、これはコンピューターから送られた印刷イメージデータを内部の演算プロセッサでメモリ上に展開し、イメージを帯電された感光体にレーザーなどの光線を照射し、その部位の電圧を印刷イメージなどに沿って変化させる。この時感光体はほとんどの場合がドラム形となっている。感光体の照射された部分にトナーが静電気の力で付着する。感光田以上に出来たトナーの電気的な潜在画像は、感光体とは逆の電圧がかかっている転写ロールにより用紙に転写される。その後、定着ロールが熱と圧力で用紙上にトナーを定着させ、紙の上に印刷結果が得られる。

一度に一枚を印刷するのでページプリンターと呼ばれることもあり、印刷速度が紙のサイズにほぼ影響しない。しかしプリンター内部に印刷イメージ展開の演算速度は別で、各種設計図面などのようにイメージが複雑になると速度が遅くなる傾向がある。

カラー印刷は、以前は各色を重ねすりで実現したが、最近は各色のトナーを転写ベルトの上に乗せ、画像全体を一気に転写する方式が多くなっている。この色とは、三元色である『シアン=C』・『マゼンダ=M』・『イエロー=Y』と『黒=K』の四色のこと指している。

ドラムを使うなど、コピー機とその基本的な原理は同一であるが、帯電方式や感光体の種類、光源などの作品が異なる場合がある。その一方でオフィス機を中心にコピー機の作像部をそのまま流用している機種もあり、メリットとしては部品・組立・メンテナンスの共用共通化などが上げられている。

特徴

コスト面において、インクジェットプリンターと比較して、高速で普通紙に対しても高品質な印刷が可能な反面、消費電量区が大きく発熱量も多いのが難点といえよう。またインクジェットプリンターなどに比べて大重量であり、消耗品のコストも高い。

例えば、インクジェットプリンターのインクが1色あたり千円前後で販売されているのに対し、レーザープリンターのトナーは1色4千円以上にもなる。このような高額になるのは容量が大きいため、1枚当たりのコストが安価にあなるので、痛し痒しと言えよう。

筆者も使っている最中にトナーが切れるというアナウンスが流れ、いざ某大型家電量販店へと買出しに行けばトナー1つで6500円という高額に驚愕しながら、タイミング悪く金欠だったがどうしても買わなければならなかったので泣く泣く買ったという心にもお財布にも痛い経験をしたものだ。

ほとんどの機種は600dpiであるが、高価な機種では1200dpiや2400dpiでの印刷が可能なものもある。メーカーによって独自の高画質化、高速化の技術を持っており、メーカーにより特徴が異なっている。

構造的な面は、読み込んだデータを展開するための構造上、一種の組み込みシステムとなる一種のコンピュータを内蔵しており、内部のメモリ容量を増設することで、より高解像度での印刷や速度の向上が可能になる場合が多い。

業務用の高級品で有名な『Postscript』に対応したものではハードディスクドライブを内蔵したものもある。

次に価格についてだが、家庭用としては元々高価な部類の商品であったものの、年々低価格化が進み、モノクロ印刷のものであれば1万円程度で購入可能で、カラーでは数万~数百万円までという、とてもではないが一般人が買うには高すぎるものまであるので驚きだ。

もともとの大きさも徐々に小型化できるように進歩し、低性能のものには、インクジェットプリンターより小さな筐体サイズの機種も中には商品化している。一部ではオンデマンド定着方式を採用するなどの省エネや環境問題に対応したタイプが販売されている。消耗品の一枚当たりのコストも安くなる。

ここまで話したものはあくまでかなり高額なプリンターのため、中々手が出しにくい商品になっているが、もしも奮発して数百万円のプリンターを自宅に置いてみるのもありかもしれない!?

用紙について

レーザープリンターはインクジェット式のようなインク滲みがないため、多少品質の落ちる紙も使用することが出来る。しかし、熱によりトナーを定着させるため、インクジェット年賀はがき・写真用紙・光沢紙・コート紙などのインクジェットプリンター専用紙・表面が光っている新聞広告の紙など、表面にコーティングが施してある紙や、ラベル用紙・封筒などのりのついているものはコーティングなどが熱により融けて、紙が定着部に張り付くため使用したら、後が非常に面倒くさいことになるので注意しよう。

最近は、表面にコーティングしてある用紙にも対応するレーザープリンターが一部のメーカーから出てきている。コーティングしてある紙を使用したいときは、プリンターの説明書を確認したりメーカーのWebページを見るなどして仕様の可否を調べてからでないと、このような紙が使用できないプリンターの場合は致命的な故障を起こす可能性がある。用紙側でもレーザープリンター対応を保証するラベル用紙や封筒があるため、併せて用紙メーカーの情報も確認しなければならない。

エンボス紙などの表面に凹凸の多いものや極端に厚いものは定着不良を起こすことがあり、薄紙などの『こし』のない用紙は、作像度や定着部での曲率分離方式での前提条件を満たしていないので、こちらも要注意である。

分類

モノクロ機
黒トナーのみで印刷するプリンターで、価格は7千円台から数十万円まで存在している。ローエンド商品は個人でも十分手が届く価格であり、筐体もインクジェットプリンター並みに小型な機種もある。
カラー機
ほとんどの機種ではCMYKの4色のトナーを使用し、フルカラーによる印刷も可能となっている。A4機で低性能な機種であれば1万円程度から存在する一方で、高価な業務用では100万円を越えるものもある。モノクロ期に比べて大型で動作音が大きく、カラー印刷時はランニングコストが大きいものの、モノクロ印刷モードを使えばコストを抑えることも可能である。
なお、カラー印刷の方式により、タンデム方式とロータリー方式の二分に分けることが出来る。
タンデム方式はカラー印刷とモノクロ印刷の速度差が生じない大型になり、ロータリー方式はタンデム方式に比べて小型で低価格だがカラー印刷が遅いのが欠点と言える。

2つの詳しい違いに関しては以下の通りとなっている。

ロータリー現像方式(少量印刷向け)
基本構造は使用するトナー色の数だけ現像部を使用して、感光体は1つで済ませてしまう方式となっている。現像部から感光体に載せられたトナーは中間転写体上へ転写されそのまま保持される。子の後現像部の位置を入れ替えて、トナー色の数だけ感光体から中間転写体へ転写し、最後に用紙上へトナーを再転写させる。現像部の入れ替え方式や収められている構造がリボルバー式拳銃の弾倉に似ているため、『ロータリー現像方式』と呼ばれるようになった。一部のメーカーではそのまま『リボルバー現像方式』と呼んでいる場合もある。1枚の複写に各色の行程が必要なため、カラー印刷の動作はモノクロ印刷と比較して単純に色数倍分時間がかかってしまう。また、貴校が複雑であるため、耐久性にも難があるが、感光体が1本で済むため、少量印刷であれば、ランニングコストを抑えることができるというメリットもある。また、4色のトナーを使う機種では『4サイクル方式』と呼ばれることもある。
タンデム方式(大量印刷向け)
ロータリー現像方式が感光体を1つしか使わないことに対して、タンデム現像方式はトナーの数だけ感光体を利用する。モノクロ機の作像部全体が色数分あることになる。現像部が入れ替わらないため、ロータリー現像方式に比べて中間転写体上でのトナー像作成時間が短くなる。これによりモノクロ印刷時とカラー印刷時の速度差を貴工場無くすことが出来る反面、機械体や作像部が大きくなってしまう上、各色毎に消耗品である感光体が必要になるなどのデメリットもある

機構

現像剤(デベロッパー)
感光体上の潜像を可視化するための材料。一般にはトナーとキャリアで構成される。トナーのみのものは1成分現像剤、キャリアと混成されたものを2成分現像剤と呼ぶ。用途に応じて湿式(液体)と乾式(粉体)とがあり、また1成分現像剤には磁性と非磁性とがある。
トナー
帯電性を持ったプラスチック粒子に炭素等の色粒子を付着させた微粒子。マイナスかプラスの電気性質を持つ。トナーのみで使用する場合と、キャリア(搬送体)と混合して使用する場合とがある。製造法により、粉砕法(材料を混練・粉砕して製造)と重合法(液体中の化学作用により生成)とに分類される。
キャリア
磁性体をエポキシ樹脂等でコーティングした微粒子で、トナーと混合され使用される。トナーと撹拌する事でトナーに電荷を持たせ、静電効果を利用して感光体に付着させるための触媒及び搬送体。一般には感光体と同じ程度の寿命なのでセットで交換される事が多い。トナーの消費と同期して補充、回収され、現像剤の定期交換が必要ない方式が一般化している。
感光体(感光ドラム・感光フィルム)
半導体を用いており、暗中では絶縁体の性質を持ち、明るい場所では導体の性質を持つ為、暗中でプラスまたはマイナスに帯電させることで、トナーを付着させる電荷を持たせる事ができる。光が当たった部位は導体となり電荷を失う。

感光体上で行なわれるプロセスを以下に示す。

一次帯電
前露光による残留電荷が除去がされて電荷を持たない感光体に対して、プラスまたはマイナスの電荷を持たせる。 帯電器の方式としてまず、非接触型放電方式のコロトロン型およびスコロトロン型がある。また、最近は接触方式の帯電ローラや帯電ブラシを用いる製品も多い。
露光
レーザー光を照射する事で静電潜像を作像する。別の露光方式として、LEDとグラスファイバアレイの集合体などがある。
現像
露光によって電荷が失われなかった部分へ、感光体とは逆の電荷を持ったトナーを乗せる方式と、電荷が失われた部分へトナーを押し込む方式がある。ここで、感光体上にはトナーによる原稿の鏡像が作られる。
転写
感光体上のトナーによる鏡像を転写紙へ移す。転写紙の裏側からトナーと逆の電荷(転写バイアス)をかけ、感光体へ転写紙を吸着させる。
分離
吸着した転写紙を引きはがすため、転写と逆の電荷を含ませた交流放電をかける「電位分離」と、転写紙を曲げて分離する「曲率分離」がある。このとき、転写対象物の電荷を逃がす分離除電針や分離帯電器も用いて、感光ドラムからの分離を補助する機構がある。
除電
感光体上に残った電荷をできる限り0にするため、感光体表面へ均一に光を当てたり(前露光)、交流放電をかける。
クリーニング
感光体上のトナーは100%転写紙へ移るわけではないので、感光体上のトナーを荷電ブラシやゴムブレード等で回収する。

用紙搬送部

給紙部
用紙トレイから一枚ずつ転写紙を複写機内部へ送り込む。多重送りを防ぐ機構に、分離爪方式、分離ローラー方式、分離パッド方式がある。
レジスト部
用紙の先端と画像の先端をあわせるため、一度転写紙を止めてタイミングを合わせる。また、ループを形成し、給紙時に生じる斜め送りを是正する作用もある。また、レジストの制御により、用紙先端余白幅の調整も行われる。
転写、分離部
作像部の転写、分離と同じ。
搬送部
転写後の用紙を定着部へと搬送する。熱に弱い感光体と、高温部の定着部との距離を保つ役割も兼ねている。
定着部
転写紙上のトナーは不安定なため、熱または熱と圧力(ニップ圧)を同時に加え、トナーの樹脂成分を溶着させる事で定着させる。方式として、ローラー定着・フィルム定着・フラッシュ定着などがある。
ローラー定着
筒状の金属を芯材としてシリコン等で薄くコーティングした「定着ローラー」と、棒状の金属を芯材としてシリコン等を厚くコーティングした「加圧ローラー」の組み合わせにより、トナーの定着を行う。ローラー自体が保温材を兼ねており、定着温度の安定性が比較的高いのと、ニップ圧を比較的管理しやすいため、高速機やカラー機に多く使われている。しかし、保温材であるローラーが規定温度に達するまでに時間がかかるため、立ち上がり時間が長いというデメリットもある。発熱材としては、長い間ハロゲンランプが使われていたが、近年ではIH方式が主流になりつつある。
フィルム定着
定着ローラーのかわりに、セラミックヒータと筒状フィルムを組み合わせた方式。多くの場合、加圧はローラー定着方式と同じく加圧ローラーを使う。保温材が加圧ローラーしか無いため、セラミックヒータが発する熱を直接定着に使う。そのため、立ち上がり時間は非常に短い。温度保持特性や耐久性においてローラー定着方式に劣るため、多くの場合は、普通紙による文書がメインのビジネス向けレーザー機に使われる。ローラー定着同様、近年省エネ化の為、セラミックヒータの代わりにIH方式を採用する機種も出てきている。
フラッシュ定着
キセノン管を使用したフラッシュ光を凹面鏡等で集光し、その熱でトナーを溶解させて定着させる方式。装置が非常に大掛かりであり、それによって機器も非常に高価となるため、一般的なオフィス向け機器には使われない。用紙に対して触れる物が無いため、用紙へのダメージ(シワ・再転写等)が無く、スピードも非常に高速である。また、光量や照射時間を細かくコントロールすることによって、定着性のコントロールがきめ細かくできる。
排紙部
定着後の用紙が、溶解したトナーの粘性で、定着ローラーに巻き付く事を分離爪で防止させ、排紙トレイに導く。

消耗品

レーザープリンターの主な消耗品といえばトナーと感光体となっている。モノクロ機の場合は、トナーと感光体は、1セットずつ必要になるが、一部のレーザープリンターは、一般的なオフィス用複写機と異なり、トナーと感光体ドラムが一体化された構造のものも存在する。ドラムが劣化すると印刷業界に響くので理にかなった形態とされる反面、ドラムも使い捨てにするため運用コストは割高になりがちとなってしまっている。これは、インクジェットプリンターにおけるヘッド一体型インクカートリッジに相当するものと言える。カラー機の場合は、色数分のトナーが必要となり、感光体はロータリー式の場合は1本、タンデム式は色数部必要となる。

これらの消耗品は、メーカー純正の場合、価格が比較的高めに設定されているため、特に低価格の場合、トナーを数回交換することで、消耗品の総額が本体価格を上回ってしまうなんとこともよくある話となっている。このため、トナーカートリッジを再生する業者も存在し、主に企業ユーザーに対して再生トナーカートリッジを新品より安く販売している。

定期交換部品

上記消耗品意外に定期交換部品として、機種・出力枚数に応じて、ヒーターユニット・定着ユニット・転写ユニットなどの主要ユニットの交換が発生する。コピー機の場合は、保守契約により無料で交換してくれるケースが多いが、レーザープリンターの場合、保守系役が結ばれることは中々ないため、部品代・交換作業費が優勝となってしまい多額の費用が発生するケースもある。このため、使用枚数によっては、保守契約の複数の機能を持ったコピー機をプリンターとして利用する方が、コスト的に安くなるケースもある。

このように、どちらかと言えばレーザープリンターは家庭用というよりは業務用に近い仕様となっているのが特徴的といえる。

筆者は文章を印刷することがほとんどのため購入したのだが、それ以外のサイトの画像やデジカメなどの写真画像をプリントアウトしたいという場合はインクジェットを購入するのが一般的といえる。

実際に、とある統計ではレーザープリンタの市場の方が断然利用している職場が多く、インクジェットも市場が狭いながらも徐々にではあるが増加の傾向にもある。

もしプリンターをお求めであるなら、慎重に選んだ方がよい。その場の都合のみで買ったら痛い目を見るのはどんな買い物でもそうだが、プリンターも長い目でどちらが自分に都合の良い買い物になるのかを見極める必要があるので、注意しよう。